乳児の自閉症の特徴とは?

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ここでは、「乳児の自閉症の特徴」についてお話します。

 

「乳児とは1歳に満たない子ども」と母子保健法で定義されています。
まさに、お乳を飲んでいる頃の子どもです。

 

このことは乳児の自閉症について
自閉症 赤ちゃんの頃 特徴」でも少しお話ししました。

 

子どもの成長には個人差が大きいので

 

「こんなことがあったら自閉症です」

 

と100%言えるものはありませんが、

 

「多くの自閉症の子どもに見られる」

 

といった特徴はいくつかありますのでご紹介します。

 

自閉症の乳児の特徴にはどんなものがあるの?

 

自閉症(現在は「自閉症スペクトラム」という)は、
脳の器質的な特性によって引き起こされる先天的な障害です。

 

自閉症と診断するためには「ウィングの三つ組
(対人関係の特異性、コミュニケーションの質的障害、イマジネーションの質的障害)
の障害」がそろってなされます。

 

この「ウィングの三つ組の障害」は3歳までにあらわれるので、
乳児期にもその兆候はあるのです。

 

1.身体的な発達はほぼ標準的

 

3ヶ月〜4ヶ月で原始反射(把握反射、非対称性緊張性頸反射、モロー反射、
吸綴反射、自動歩行反射など)が消えはじめます。

 

5ヶ月〜6ヶ月で寝返りをするようになります。
7ヶ月〜9ヶ月で一人座りが出来るようになり、ハイハイも始まります。

 

10ヶ月〜12ヶ月でつかまり立ちをはじめ、伝い歩き、よちよち歩きを始めます。
といった成長をしていきます。

 

2.目が合わない

 

目の合う自閉症の人は多いですが、以前よく言われたように、
目を見るとそらしたり、「これ!」と注目を促してもそこを見てくれなかったりします。

 

これは、アイコンタクトで対人関係を築くということが弱いためです。

 

3.首のすわりが遅い

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自閉症の赤ちゃんでも3か月〜4か月で首がすわる場合が多いですが、
中枢神経の発達の関係でやや遅くなることがあります。

 

4.喃語

 

「アーアー」「バブバブ」など言葉が出なかったり、遅かったりすることがあります。
これは特に知的障害を伴っている場合に見られることです。

 

5.人見知りがない

 

定型発達の赤ちゃんでも、大家族であったり人との接点が多い
生活状態だと人見知りがない場合があります。

 

しかし、自閉症の場合は「人」に対する感覚が違うため、
また「知ってる人」「知らない人」といった概念がないために
人見知りがない場合は多いです。

 

6.呼びかけに反応しない

 

耳が聞こえないのではなく、
「呼びかけられた」→「返事をする、反応する」という認識が薄いのです。

 

これは人とのかかわり方が特異なためです。

 

7.感情の起伏が少ない

 

赤ちゃんはあやしてもらうととても喜びますが、
自閉症の場合はあやされることをあまり喜ばなかったり、
抱きあげられたりすることを嫌がったりすることがあります。

 

さらには抱っこの要求がない場合もよくあります。

 

喜びの感情は薄いですが、
怒りなどの癇癪は激しい場合が多いです。

 

8.人まねをしない

 

定型発達の赤ちゃんだと手をパチパチなどまねをして喜びますが、
自閉症の赤ちゃんはまねをしないことが多いです。

 

人とかかわるより、一人でテレビやビデオを
観ていたりすることを好むことが多いです。

 

9.感覚の特異性

 

ちょっとした物音で目を覚ましたりする聴覚過敏があることも多いです。

 

以上のようなことで当てはまることがあるときは、
一人で抱え込まずに信頼できる小児科医や
精神科医、保健師などに早めに相談しましょう。

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