自閉症スペクトラム障害の定義と診断基準はDSM−5で決まる!

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ここでは、「自閉症スペクトラム障害の定義と診断基準」についてお話します。

 

このサイトでは「わかりやすい」という意味で
「自閉症」と記述しておりますが、最近では「自閉症」のことを、
広くとらえて「自閉症スペクトラム障害」と言っています。

 

自閉症スペクトラム障害の定義とは?

 

自閉症スペクトラム障害は英語で
「Autistic Spectrum Disorder」
と言い、略して「ASD」と言われることもあります。

 

従来の知的障害を伴った重い自閉症から、
知的障害のないアスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害を、
連続的にたらえた概念の名称です。

 

自閉症には知的障害の程度、自閉症の度合い、
(他者への関心の強弱・コミュニケーション能力の高低)も、
さまざまなため「知的障害のない自閉症」と言っても、
従来の自閉症との違いは明確ではありません。

 

そのために1990年代から広汎性発達障害全体を、
連続体(スペクトラム)としてとらえる概念が提唱され、
現在に至っています。

 

自閉症スペクトラムの診断基準とは?

 

アメリカの精神医学会の、精神障害の診断と統計マニュアル、
「Diagnostic and Statistical Manual
 Disorders(DSM)」の「DSM−5」によると、
次のA、B、C、Dを満たしていることとされています。

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A:社会的コミュニケーションおよび相互関係における持続的障害がある。
 (以下の3点で示される)

 

1.社会的・情緒的な相互関係の障害がある。

 

2.他者との交流に用いられる非言語的コミュニケーション、
 (ノンバーバル・コミュニケーション)の障害がある。

 

3.年齢相応の対人関係性の発達や維持の障害がある。

 

 

B:限定された反復する様式の行動、興味、活動をする。
 (以下の2点以上の特徴で示される)

 

1.常同的で反復的な運動動作や物体の使用、あるいは話し方をする。

 

2.同一性へのこだわり、日常動作への融通のきかない執着、
  言語・非言語上の儀式的な行動パターンがある。

 

3.集中度・焦点づけが異常に強くて限定的であり、固定された興味がある。

 

4.感覚入力に対する敏感性あるいは鈍感性、
  あるいは感覚に関する環境に対する普通以上の関心がある。

 

C:症状は発達早期の段階で必ず出現するが、後になって明らかになるものもある。

 

D:症状は社会や職業その他の重要な機能に重大な障害を引き起こしている。

 

・・・というわけであなたもこのカテゴリー記事を読んで
「自閉症スペクトラムの特徴」を学んでくださいね。

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