自閉症スペクトラムの手帳とは?

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ここでは、「自閉症スペクトラムの手帳」についてお話します。

 

「自閉症スペクトラム」は英語で
Autism Spectrum Disorder
(略称としてASD)と表されるもので、

 

DSM−5(アメリカの精神医学会の精神障害の診断と統計マニュアル第5版、
2013年)における様々な神経発達症の分類です。

 

Disorderの日本語訳(医学上の)が
「障害」と表されることが多く、
「自閉症スペクトラム障害」といわれたり、

 

「自閉症スペクトラム症」と呼ばれたりしています。

 

実際に自閉症の中でも、非常に軽度で社会参加している人
(何かしらの社会的支援なしに)も含まれているため、

 

最近は「障害」を付けない「自閉症スペクトラム」
または「自閉症スペクトラム症」ということが多くなっています。

 

自閉症スペクトラムの手帳ってなに?

 

自閉症スペクトラムは先天的な脳の器質的特性に
よって引き起こされる障害
(実際には「障害」までにならない状態の人も含んでいます)です。

 

原因については不明で、薬などの治療法もありません。

 

また、知的障害やてんかんなどを伴っていることも多く、
何らかの社会的支援を必要とするのです。

 

その社会的支援(福祉サービス)を受けるためには
各自治体に届け出て、当てはまる障害者手帳
(身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳)

 

を取得する必要があります。

 

1.身体障害者手帳:

 

視覚、聴覚、平行機能、音声・言語咀嚼機能、
肢体不自由、心臓・腎臓・呼吸器・膀胱または
直腸・小腸・免疫機能に障害がある方。

 

等級は障害の程度によって1〜6級に区分されます。

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2.療育手帳:

 

発達期(おおむね18歳まで)に知的機能に障害が表れ、
日常生活に支障が生じていて、
何らかの援助を必要とする方。

 

等級は4段階(最重度、重度、中度、軽度)に区分されます。

 

3.精神障害者保健福祉手帳:

 

精神疾患を有する方で、精神障害のために
長期にわたり日常生活や社会生活に制約のある方。

 

統合失調症、躁うつ病、否定形精神病、中毒性精神病、
器質性精神病、てんかん、神経症及び
その他の精神疾患すべてが対象となります。

 

等級は障害の程度によって1〜3級に区分されます。

 

一般的に、知的障害やてんかんを伴ってる
自閉症スペクトラムの人は

 

「療育手帳」または「精神障害者保健福祉手帳」の
取得が可能ですが、

 

知的障害がなく、精神科に受診するほどの
精神疾患を有しない人は「手帳」の取得は困難な場合が多いです。

 

しかし何らかの支援が必要になってくる場合は多いものです。

 

平成27年4月から「生活困窮者自立支援制度」
(就労準備支援事業、家計相談支援事業、就労訓練事業、
生活困窮世帯の子どもの学習支援、一時生活支援事業)が始まりました。

 

生活全般にわたる困りごとに対する
相談窓口で全国に設置されています。

 

専門の支援員が相談者に寄り添いながら、
他の専門機関と連携して解決に向けた支援をしてくれます。

 

支援の手が何もないわけではありません。
一人で悩まないでまずは相談してみましょう。

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