自閉症スペクトラム症状の特徴で大人とは原則子供と同じ!
ここでは、「自閉症スペクトラム症状の特徴で大人」についてお話します。
自閉症スペクトラムの診断を、子供の頃に受け、療育を受けてきた人は、
自閉症スペクトラムの特性はなくなりはしませんが、
症状として目立たなくなる人も、多いということは、
「自閉症 特徴 大人 仕事」でもお話しました。
知的障害がなく、自閉症スペクトラムの診断を受けることなく、
大人になった人の中には、周囲との関係がうまく出来ないことを責められたり、
「自分はおかしな人間だ」と信じ込んで自信を失ったり、
精神的に病んでしまう人もいます。
自閉症スペクトラムの症状とは?
「自閉症スペクトラム障害 定義 診断基準」でもお話しましたが、
2013年に発表されたDSM−5では自閉症、高機能自閉症、
アスペルガー症候群の区別がなくなり「自閉症スペクトラム」に、
一本化されました。
「知的レベルの違いはあっても同じ種類の障害である」という考え方によるものです。
このサイトでは「自閉症スペクトラム」=「自閉症」としてお話していますので、
「自閉症スペクトラムの症状」=「自閉症の症状」です。
それは「ウィングの三つ組」
(対人関係の特異性、コミュニケーションの質的障害、イマジネーションの質的障害)
を、持っているということです。
DSMの診断基準では必ずしも「三つ組」を持たないケースも、ありますが、
専門家は「三つ組」を持たない自閉症には会ったことがない、と言います。
大人の自閉症スペクトラムの特徴とは?
知的障害が無い、またはあっても非常に軽度の場合は、
子供の頃には気付かれなく過ごし、
大人になってから、特に対人関係がうまく出来ないことから、
本人が悩み苦しんで、周囲に気付かれるというケースも多いです。
具体的には、次のような特徴があげられます。
1.言葉の面
あいまいな指示を理解できず、字面通りに解釈するため、
冗談やお世辞、皮肉が通じない。
同音異義語が話し言葉の中で理解できない。
「オープン・クエスチョン」
(回答範囲を設けずに、相手が自由に返答できる質問のこと)で固まる。
他人を傷つけることを平気で言う。
2.行動面
名前を呼ばれないと自分だと気がつかない。
カッとなりやすく、些細なことで争いになる。
白黒はっきりつけたがる。
暗黙のルールが分からない。
一度に二つのことは出来ない。
先の見えないことには、とても不安になり、先を見通した行動も出来ない。
興味の無いことは、極端に出来ない。
指示が無いと動けない。
夢中になると「ストップ」がきかない。
このように、たとえ知的障害を伴わない、
大人の「自閉症スペクトラム」の特徴があったとしても、
近隣に住んでいる、地域の住民や、職場での理解が必要となります。