自閉症の知的障害の将来とは?

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ここでは、「自閉症の知的障害の将来」についてお話します。

 

現在、従来からの自閉症を
「自閉症スペクトラム(従来からの自閉症、アスペルガー症候群、高機能自閉症、
レット症候群、小児崩壊性障害、特定不能広汎性発達障害を同じくくりとする)」

 

と捉えるようになってからは、アスペルガー症候群や高機能自閉症、
特定不能広汎性発達障害といった知的障害を伴わない人たちの割合が高くなったので、
全体として知的障害を合併している割合は低くなっています。

 

自閉症(現在は自閉症スペクトラムという)には知的障害を伴うものと、
伴わないものがあることは「自閉症 知的障害 合併」でお話しました。

 

また、自閉症のうち知的障害を合併している人の割合については
自閉症 知的障害 原因 特徴」で自閉症の半数以上が知的障害を合併している、
とお話しましたが、これは「自閉症」と診断されている人たちの中での割合です。

 

「自閉症」という障害ひとつを取っても、
日進月歩で取り巻く環境が多用に変化していますので、
誤解のないようにお願いします。

 

知的障害とはどういうもの?

 

知的障害とは厚生労働省の定義では「知的機能の障害が発達期(おおむね18歳まで)
にあらわれ、日常生活に支障が生じているため、
何らかの特別な援助を必要とする状態にあるもの」とされています。

 

知的障害の診断基準は?

 

厚生労働省の基準では

 

1.「知的機能の障害」について

 

標準化された知能検査(ウェクスラーによるもの、ビネーによるものなど)
によって測定された結果、知能指数がおおむね70までのもの。

 

2.「日常生活能力」について

 

日常生活能力(自立機能、運動機能、意思交換、探索操作、移動、生活文化、職業等)
の到達水準が総合的に同年齢の日常生活能力水準の

 

a,b,c,d(a:最重度、b:重度、c:中度、d:軽度)の
いずれかに該当するもの。

 

1および2のいずれにも該当するものを知的障害とする。
となっています。

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知的障害を伴った自閉症の人たちの将来とは?

 

自閉症の程度も知的障害の程度も様々ですが、かかわり方としては
「知的障害の程度」ではなく、自閉症かどうかが決め手です。

 

「自閉症の本人にどれだけ分かりやすい生活を提供できるか?」

 

にかかっています。

 

障害を持った子どもの親たちは、定型発達の子どもの親以上に
子どもの将来に不安を持つものです。

 

しかし、どんなに子どもの手となり足となったとしても、
子どもの人生の全てを支えてあげることは出来ません。
生物学的年齢が上の親の方が基本的に先に寿命が来てしまうからです。

 

障害の有無に関わらず、人は何歳になっても成長します。
「ここまで成長すれば完璧!」という状況には誰もなりません。

 

子どもの成長する力を信じて、子どもが一つでも自力で出来ることが増えるよう、
そばで見守るだけでも十分親としての責任を果たしていることになるはずです。

 

私の体験談をさせて頂きますと、長男は「知的障害を伴う自閉症」で
知能は「小学生低学年程度」で「c:中度の知的障害」だと、
医師に診断されています。

 

生まれたのは1989年ですから、立派な成人男性です。

 

また、長男の大好物は「カレーライス」です。
「炊飯器でのご飯の炊き方」は数年前に私が教えました。

 

そして、つい先週の日曜日に今度は「カレーの作り方」を教えてあげたいので、
「カレー・ルー」を買い求めました。

 

このように「知的障害を伴う自閉症」の親たちは、子どもの将来の自立へ向けて、
小さなことでも、ひとつずつ教えてあげる必要があると、私は考えています。

 

・・・というわけであなたもこのカテゴリーの記事を読んで
「自閉症の知的障害」について学んでくださいね。

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