自閉症の赤ちゃんのバイバイの特徴は自分に向けて逆さバイバイする!
ここでは、「自閉症の赤ちゃんのバイバイの特徴」についてお話します。
「泣いては寝る」を繰り返していた赤ちゃんが、徐々に視力が出てきて、
見えるものを目で追い始め、手足の動きも加わり、と成長していきます。
赤ちゃんの学び方とは?
母親のお腹の中ですべてを依存していた環境から、
出生と同時に呼吸をすることから自分ですることになります。
それでも、お乳は与えてもらい、オムツも替えてもらい、
身体もきれいに洗ってもらい、と生きることの大部分を
お世話をしてくれる人に依存しています。
しかし、視力が出て、手足の動きをコントロールできるようになると、
五感をフルに活動させていろいろなものを学んでいきます。
言葉も動作も基本的には模倣、まねることから始まります。
その基本は目からの情報処理です。
注視(じっと見る)によるコミュニケーションの発達の順序とは?
1.アイコンタクト(見つめあい):新生児期から
親(他人)と見つめあいをします。
2.追随注視:母親の視線を追って、
母親が注目しているものを赤ちゃんが注視します。
3.共同注視:母親と赤ちゃんが同じものを注視します。
4.モニター注視:交互に注視する行為で、赤ちゃんは母親→物→母親
といった視線の変換をして、そのものに注目していることを母親に知らせます。
5.原叙述的コミュニケーション:指差しや仕草でもって、
自分の注視点に母親の注意を呼び込んで、自分の表象(思い、気持ち)を
母親に伝えようとすることです。
6.社会的参照:理解できない状況になったとき、
母親の表情を見て、その表情から状況を判断して行動することです。
他人を通して学んでいることになり、早い子では9ヶ月で可能となります。
このような順序で「見ることによるコミュニケーション」が発達します。
赤ちゃんはどうやってバイバイを始めるの?
「自閉症 赤ちゃんの頃 特徴」でお話したような原始反射であれば、
生まれるときすでに持っている能力ですが、
「バイバイ」は誰かがしているのを見るか、あるいは誰かが手を持って
「バイバイ」させられる、といった経験から学んでいくものです。
自閉症の赤ちゃんの「バイバイ」の特徴とは?
自分の方に手のひらを向けて「バイバイ」する、
いわゆる「逆さバイバイ」をするといわれますが、
自閉症の赤ちゃん100%に見られるものではありません。
定型発達の赤ちゃんでも最初「逆さバイバイ」の場合もあります。
ただ、自閉症の人の場合、自分と相手の立場を置き換えて
学ぶことが苦手なためと考えられています。
これは「ウィングの三つ組」の一つの
「イマジネーションの質的障害」にあたります。
また「逆さバイバイ」だけで自閉症だとは言えません。
その他の発達状況を総合的に見なければいけません。
もし「逆さバイバイ」が長く続くようなら、
一度専門医に相談してみることをお勧めします。