自閉症の他害への対応は一人で外出させない!タッチでも大人は他害

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ここでは、「大人の自閉症の他害への対応」についてお話します。

 

「他害」とは、他人や他人の物に危害を加えることを言います。

 

自閉症の他害はなぜ起こるの?

 

自閉症の特性である「想像力の質的障害」のため、不安になりやすく
「コミュニケーションの質的障害」のため、適切な
表現方法を知らなかったり、未熟であるために起こります。

 

「人を叩く」「人を蹴る」「人を突き飛ばす」「人を引っ掻く」
「人に噛み付く」「唾を吐きかける」「髪の毛を引っ張る」
「他人の物を破壊する」など、いろいろな行動があります。

 

大人の自閉症の場合、このような直接的な危害ではなくても、
たとえば「知らない女の子の頭をなでてしまう」といった行動も
なでられた本人が恐怖を感じれば、立派な「他害」と
なってしまう場合もあります。

 

状況がよくわからないときや、自分が感じたことを
言葉で、たったひとことで良いので、

 

「わかりません、教えてください。」や
「かわいいですね、キレイな髪ですね。」

 

などと、意志を伝えることが出来れば
「他害」を行うより、はるかに早く確実に伝わり、
解決できるという事を、知らないということでもあります。

 

自閉症の他害への対応は?

 

1.距離をとる

 

危害を加えている相手、対象との距離をとるようにします。
けがや命の危険があるので、まずは離すことが大切です。

 

2.原因を探る

 

安全が確保されたら「他害」が起きた原因を探ります。
親が見ていない時なら、先生、職員、
同僚などに状況を教えてもらいましょう。

 

この原因がはっきりすれば、対応策も見えてくるのです。
しっかり検討しましょう。

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3.他害を予防する

 

原因をしっかり把握したら、そういう状況にならないようにします。
危害を加えている相手との相性が合わないこともあります。
人間なのですから。

 

そうした時は、出来る限り顔を合わせなくても済む環境を作ります。
(出入り口を別にする、別室でそれぞれが活動するなど)

 

4.適切な表現方法を身につける

 

できる限り予防策を取り、落ち着いて行動できるようにした後、
困った時の適切な表現方法を教えます。
その方法が出来たときはしっかりほめます。

 

しかし「他害」をしている我が子を目の前に、
なかなか冷静に行動することは難しいものです。
「他害」=本人が「困ってます」ということを
しっかり理解した上で対応しましょう。

 

もちろん、専門家(精神科医、療育関係者、
発達障害者支援センター職員など)と共動することは、
親たちの精神的な支えとなります。
一人で抱え込まず相談しましょう。

 

私の体験談をしますと、長男は「ぬいぐるみ」などの、
手触りが良いものや、可愛らしい子供などを、大変好みます。
また、小学生のころから、小さい子供の頭をなでて
「いい子、いい子」をしていました。

 

これは、次男が4歳ちがいで誕生したために
長男が、嫉妬して、次男に危害を加えないよう、
「小さい子の頭は、いい子、いい子、してあげるんだよ。」
と、私たち両親が教え込んで、育てたせいでもあります。

 

しかし、先程も述べましたが「大人の自閉症」の長男が
「知らない女の子の頭をなでてしまう」という行為をしたため、
なでられた女の子は、怖くて泣いてしまったのでした。

 

以来、長男は「一人で外出」が出来なくなりました。

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