自閉症の原因は母親の遺伝では無い!遺伝子が正常でも自閉症になる!

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ここでは、「自閉症の原因は母親の遺伝なのか」についてお話します。

 

自閉症 遺伝 父親 原因」でお話したように、自閉症に限らず、
人間の「遺伝」はまだまだ不明なことの方が多く、研究の進行待ちです。

 

「遺伝情報」はどこに存在するの? 

 

人間は約60兆個(成人の場合)の細胞で出来ています。
その細胞の一つ一つの中に核と呼ばれるものがあり、
核には46本の染色体(22対の常染色体と1対の性染色体)があります。

 

その染色体46本に遺伝情報が記録されています。
この染色体上に約30兆個のDNA(デオキシリボ核酸)の塩基配列があります。

 

DNAには、リン酸や炭素のほか、A(アデニン)T(チミン)
G(グアニン)C(シトシン)の4種類の塩基性物質(塩基)が含まれています。

 

この4種類の物質の組み合わせが塩基配列と呼ばれ、遺伝情報を提供しています。
30兆個のDNAのうち「遺伝子」として働いているのは、2万数千個です。
この塩基配列がすべての生命の営みを示しています。

 

また、この遺伝情報はすべての人が同じという訳ではなく、
個人個人、わずかに違っています。
このわずかな塩基配列の違いが「個人」を特定しています。

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自閉症は母親から遺伝するの?

 

自閉症は脳の器質的な特性による先天的なもので
「遺伝子情報伝達ミス」が原因で起こるものです。

 

「自閉症 遺伝 父親 原因」でもお話しましたが、
自閉症は単一遺伝子の異常ではなく、
多くの遺伝子の異常で引き起こされるため、
症状は自閉症の人それぞれで、均一ではありません。

 

単純に「母親が自閉症だから、その子供は自閉症になる」というものではありません。

 

父親と母親の一対ずつの遺伝子が、受精という生命の営みで子孫を残していきます。
そのたった一対の遺伝子を複製し分裂して人間としての形を作っていきます。

 

父親、母親どちらかの遺伝子に異常があっても、
明らかな自閉症としての症状が出ない場合もあれば、
父親、母親どちらにも遺伝子の異常がなくても自閉症の症状が出る場合もあります。

 

これは、自閉症が単一遺伝子の異常ではないからです。
「遺伝」ということの不確かな知識や偏見で自閉症の人や、
その家族を見ることのないようにしましょう。

 

このように「自閉症の原因は母親の遺伝」だということは
決して有り得ない話なのです。

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